パンドラの匣 (2009年 日本) 監督 冨永昌敬
キャスト 染谷将太 川上未映子 仲里依紗 窪塚洋介 ミッキー・カーチス
太宰治生誕100年となった2009年に作られた
映画この作品は暗いと言われている太宰治の作品では珍しく明るい
結核の療養所「健康道場」という狭い世界での、少年ひばり(染谷将太)が見た・感じた事を中心に
前半は手紙で、後半はひばりの言葉で表現している
原作でも(大分昔に読んだので、あまりはっきり覚えていません)手紙形式で進んでいったストーリーだった
ひばりが年上の女性に好意を持ちながらも、その気持ちを否定している姿がとても好感
療養所での挨拶ー看護婦
「やっとるか」 患者
「やっとるぞ」 看護婦
「がんばれよ」 患者
「よーしきた」のやり取りに違和感を感じていたが、患者の返事が無い時は体調が悪いという、意味の深い挨拶だった
診療所では皆あだ名で呼びあう
そして亡くなった時初めて本名で呼ばれる
ひばりは「いつまでもあだ名で呼ばれていたい」と呟いた
とても悲しい願いだ
早く治して!!エンディングに出演者がスローモションで走る
そしてひばりのナレーション
この道は、どこへつづいているのか。それは、伸びて行く植物の蔓に聞いたほうがよい。蔓は答えるだろう
「私はなんにも知りません。しかし伸びて行く方向に陽が当るようです」
とても心に残る言葉だ

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